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ベイビーステップ アニメ化、31巻、公式ファンブック [読書]

週刊少年マガジンのテニスマンガ「ベイビーステップ」は、連載初回から応援してて、コミックスも新刊で買ってる数少ないマンガ(他には「ピアノの森」。あと「スラムダンク」が全巻揃ってるくらい)。今春からはアニメ化もされ、テニス関係者ではすでに知名度もかなり上がってます。アニメ化は感慨深いですね。

アニメは、NHKのEテレ日曜夕方5:30~。以前見てた「バクマン」と同じチームみたいです。基本的に原作に忠実みたいですが、初回放送で思ったのはなっちゃんがエーちゃんにはじめて教室で会うシーン「キモい」→「変」にセリフが変わってたところ(「言葉狩り」的?)に違和感を感じたくらいでしょうか。毎回録画して楽しんで見てます。

アニメ途中からは、「鷹崎さん」→「なっちゃん」と呼び方を変えた経緯や、なっちゃんの姉妹が初詣に登場したりなど、原作コミックでいう4コマや番外編をうまく拾って、アニメオリジナルで楽しめる要素も盛り込んでます。結構サクサク進んで、6月現在すでに1回目の宮川戦に勝ったところ(コミックス4巻)まで来てます。

リアルテニスとのメディアミックスも進んでるのがこの漫画の特徴で、テニスウェア「エレッセ」とのコラボがあったり、毎年秋分の日(9/23)の「テニスの日」イベントでも全面コラボ協力。缶バッジも売り出されます。

原作は、第38回講談社漫画賞も受賞しました。最新刊の31巻と同時に、公式ファンブック「オールAノート」も発売されるに至りました。キャラクター大事典、ストーリーまとめノート、テニスプロなど関係者が認める「ベイビーステップ」の魅力、勝木先生のインタビュー(エーちゃん誕生秘話)、さらには扱いが可哀そうだった助演キャラクターも(4回戦ストレート負けの岸鉄平など)しっかり拾ってます。

ベイビーステップ(31) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(31) (少年マガジンコミックス)

  • 作者: 勝木 光
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/06/17
  • メディア: コミック



公式ファンブック ベイビーステップ オールAノート (KCデラックス)

公式ファンブック ベイビーステップ オールAノート (KCデラックス)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/06/17
  • メディア: コミック



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森内竜王名人の「覆す力」、将棋エッセイコレクション [読書]

関東地方が大雪だった先日の土曜日に、将棋の朝日杯オープントーナメントの準決勝と決勝の計3戦がニコ生で完全生中継されました。準決勝は森内・渡辺戦と、羽生・豊島戦。しかも、解説に佐藤康光九段という豪華な顔ぶれ。

準決勝はいずれも穴熊戦、後手の羽生さんは雁木戦法。雪で寒いから、穴熊&雁木?というのは冗談として、穴熊で固めるのはプロでも好まれる戦法のようです。

午後からの決勝戦は、羽生三冠対渡辺二冠の戦い。準決勝で敗れた森内竜王名人・豊島七段も大盤解説会に登場するなど、普段ではめったに見られない、トッププロの局面検討も観ることができて、とても面白かったです。決勝戦では、3枚替えという派手な駒の交換が飛び交う中、一見不利と思われた後手の羽生三冠側が実は指せる局面だった、というすごい大局観で最後までミスせずに優勝しました。

さて、今日も寒かったですが、将棋関連の文庫・新書本の新刊をタリーズで読書してました。

1.森内俊之竜王名人が、将棋専門書以外の一般読者向け新書本を出すのははじめて。2013年は、将棋界の2大タイトルの名人と竜王の2冠を手にするなど、長時間の2日制のタイトル戦では、現在最強の将棋棋士です。16歳でプロ棋士昇格、25歳でA級からの名人位挑戦は、棋士として順調な経歴ですが、名人戦の対戦相手の羽生善治は七冠王になっていた!実績で水を空けられた相手(=羽生さん)にどう戦い、雌伏の時をどう過ごしたのか。世評を覆し、差を覆す秘訣は、己を知り、敗北を学ぶことにあった!

一般の社会人にも通ずるビジネス書としての読み物とすれば、最後の第6章「私の勝負哲学」がおすすめ。「逆転を許す悪手がある」では、「見えないプレッシャーを相手が感じてしまうことこそ『羽生マジック』なのだ」と喝破してしまうあたりが、第一人者ならではです。「二回目のミスが致命傷になる」は一般社会でもたしかに同じことがあり、なるほどと思います。

スポーツ観戦を例にした話では、アイルトン・セナのF1日本グランプリでの走りや、落合監督の日本シリーズでの采配(完全試合目前の山井投手を最終回に普段通り抑えの岩瀬投手に交代させたこと)、テニスの伊達公子対シュテフィ・グラフ戦の話が出てきます。また、羽生世代の故村山聖九段の闘争心についてページが割かれているのには心打たれました。

第1章の竜王戦では、なぜ2日目の昼食にカレーを食べるのか?という、いわゆる「カレー定跡」についても触れられており、おちゃめな側面も垣間見られて読んでて面白かったです。補足しますと、将棋ファンでは森内竜王名人がカレー好きとしてよく知られてまして、タイトル戦の中継ブログでは、昼食やおやつの画像がアップされることが多く、将棋ファンの間でも「食事・おやつ班」が存在します。

この竜王戦では5局とも2日目の昼食はカレーだったのですが、第1・2・4局に食べたのが「カツカレー」でこの3戦にはすべて勝利。一方、第3局に食べたのが「普通のカレー」。で、この戦いには敗北、どうでもいいっちゃいいんですが。ちなみに最終局となった第5局は富山県黒部の宇奈月温泉のカレーはカツカレーではなかったのですが、豪華なビーフカレーでした。ニコ生の川上会長との対談での質問では、「カレー定跡」について「変えづらくなった」との話。なお宇奈月温泉は、今度の棋王戦第3局でも対局場になってます。

覆す力 (小学館新書)

覆す力 (小学館新書)

  • 作者: 森内 俊之
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/02/03
  • メディア: 単行本


2.「将棋エッセイコレクション」は、観戦記者・フリーライターの後藤元気さんが編んだ、将棋エッセイのアンソロジー。昭和の古い時代のエッセイから、渡辺明二冠や最近のブログ記事まで幅広く選んでます。プロ棋士(先崎学さん、山崎隆之さんなど)、作家(山口瞳さんなど)、観戦記者からウェブ上の書き手まで、さまざまな「言葉」によって、将棋をより広く、深く、鮮やかに楽しむ可能性を開く名編を厳選収録してます。

その中には、今や株主優待生活で有名な(マツコの「月曜から夜ふかし」に登場して、自転車を走りまわしてる姿などで知られる)、桐谷広人さんが現役時代に書かれた貴重な反論記事も読むことができます。「対局日誌」と「緊急反論」のセットで読むことができますが、「(冗談半分の辛辣な発言が)活字になると全然違った印象を読者に与える」、「(故米長先生が指摘したような)愛情を持っていない文章」にならないように私も気をつけないといけないな、とも思ってしまいました。

将棋エッセイコレクション (ちくま文庫)

将棋エッセイコレクション (ちくま文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2014/02/06
  • メディア: 文庫



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県民手帳 隠れたベストセラー 和歌山県のトリビアより [読書]

「県民手帳」が隠れたベストセラーだそうです。

年末年始は手帳の買換えシーズンですが、東京、大阪などの大都市以外の40県で発行されている「県民手帳」が密かなブームのようです。今年、「富山県民手帳」をはじめて使ってます。コンビニで購入。年末の手帳のシーズンには、どのコンビニでもレジ前の目立つところで売ってました。税込500円。

この手帳、スケジュール手帳としての機能はもちろんですが、各県の統計協会が監修・発行していることから、ご当地データがコンパクトにまとまっていることが大きな特徴です。「富山県民手帳」の場合、過去10年のその日のお天気アイコンが出てます。いかに、くもりや雨・雪の日が多いことかが分かってしまいます…。

先日、和歌山に帰る急用があり、ついでに2014年版「和歌山県民手帳」を宮脇書店ロイネット和歌山店で購入しました。税込840円でちょっと値段がしましたが、売上の一部は2015年の国体の運営経費などにあたるそうです。

ここで、県民手帳に収録されてる、和歌山県のトリビアあれこれを一部紹介します。

プロ野球選手輩出数(人口10万人当たり)1.99人 全国1位
→例えば、東尾、吉井、小久保、西口(敬称略)など。
しらす干し購入金額(2人以上の世帯・1世帯当たり)4,389円 全国1位
→ちりめんじゃこ、食卓に並ぶこと多いです。
砂糖購入数量(2人以上の世帯・1世帯当たり)8,962g 全国1位
→自家製の梅酒を作る家庭が多いからでしょうか。
※総務省「家計調査」10~12年平均

梅 栽培面積・出荷量日本一
みかん 栽培面積・出荷量日本一
かき 栽培面積・出荷量日本一

パンダ飼育数日本一
→上野動物園より、白浜アドベンチャーワールドのほうがパンダの数は多いのです。

ちなみに和歌山県民手帳、紀の国わかやま国体のマスコット「きいちゃん」がプリントされてます。国体の会場地一覧・実施競技一覧も出てます。実家の近所、秋葉山プールも国体に備えて大改修がされたみたいだし。「きいちゃん手帳」、こんなところでも、ゆるキャラが登場するんですね…。
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歴史本の読書 幕末史、東大のディープな世界史 [読書]

朝晩が涼しくなり、すっかり秋らしくなってきましたが、歴史本の読書。

幕末史 (新潮文庫)

幕末史 (新潮文庫)

  • 作者: 半藤 一利
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/10/29
  • メディア: 文庫



歴史が面白くなる 東大のディープな世界史

歴史が面白くなる 東大のディープな世界史

  • 作者: 祝田 秀全
  • 出版社/メーカー: 中経出版
  • 発売日: 2013/06/22
  • メディア: 新書


半藤一利さん、正直よく知らなかったのですが、先日、テレビで宮崎駿監督との対談番組(SWITCHインタビュー達人達)で見まして、昭和史の語り部として、歴史に非常に造詣の深い方だと知りました。この文庫本の「幕末史」は、帯に菅官房長官の推薦もあって、興味がわいてきました。

明治維新の「維新」という言葉に疑問を投げかけ、「半薩長史観」となること請け合い、といった柔軟な視点で幕末から明治初期の西南戦争までを、口語調で語り下ろした本。今の大河ドラマも会津ですから、大河ドラマを観てる方とかは(そうでなくとも)、読むと面白いかもしれません。長崎の海軍伝習所の果たした意義役割、日本海軍の礎を築いたことなどはなるほど、と思いました。

「東大のディープな世界史」は、同じシリーズの「ディープな日本史」の世界史バージョン。実は、代ゼミの予備校生時代に祝田先生の講義、サテラインで受講してたんです。ダジャレはいまいちでしたが、講義は面白かったですね。よく「このワン・センテンスが書き込めるかが問われてる」の「ワン・センテンス」が口ぐせのようだったと記憶してます。

この新書もおなじく、実際の東大の論述問題を題材にして世界史の時間軸と地域軸という縦糸と横糸をパズルのように解きほどいていく。まさに実況中継風に解説してくれます。
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最近読んだ本 2012年6~7月 [読書]

最近読んだ本より。


天地明察(上) (角川文庫)

天地明察(上) (角川文庫)

  • 作者: 冲方 丁
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/05/18
  • メディア: 文庫



天地明察(下) (角川文庫)

天地明察(下) (角川文庫)

  • 作者: 冲方 丁
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/05/18
  • メディア: 文庫


「天地明察」は江戸時代中期に日本独自の暦をつくった渋川春海(安井算哲)の話。2010本屋大賞の受賞作、この秋に映画化もされます。暦や碁、数学などの地味な話で、時代小説ですが、刀の切りあいも合戦もありません。しかし、改暦という国家プロジェクトに命を懸けてまっすぐに突き進む。作者は1977年で同い年ですか、時代小説の先入観となってるようなじじ臭さがなく、「士気凛然、勇気百倍」元気になれる青春小説です。
会津藩主の保科正之、「黄門さま」こと水戸光圀、数学者の関孝和、碁打ちの本因坊秀作など、周りの登場人物がいいキャラクターで、読み手をひきつけます。金冠日蝕などの天文ショーがあった今年に文庫化、というのも丁度いいタイミングでしょうね。


6TEEN (新潮文庫)

6TEEN (新潮文庫)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/06/27
  • メディア: 文庫


直木賞受賞作の「4TEEN」続編が文庫化。作者の石田衣良さん、最近では某クラシック音楽番組の司会をされたりしてますが、ちゃんと小説の本業のほうの仕事してるのがわかります。「4TEEN」読者がセットで読むにはいいかも。少し前に読んだ、就職活動をテーマにしたこちらのほうが個人的にはおススメ。

シューカツ! (文春文庫)

シューカツ! (文春文庫)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/03/10
  • メディア: 文庫



1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/03/28
  • メディア: 文庫


「1Q84」シリーズの文庫(とりあえず貼付は1巻のみ)。ゴールデンウィークから読みました。村上春樹さんは好き嫌いがあるかもしれませんが、「海辺のカフカ」など他の作品もだいたい読みましたが、パラレルワールドの世界観についひきこまれてしまいます。


甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実 (新潮文庫)

甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実 (新潮文庫)

  • 作者: 中村 計
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/07/28
  • メディア: 文庫


「新潮文庫の100冊」の1冊。「松井秀喜5連続敬遠の真実」当時、テレビでこの試合を見てました。「帰れ」コールがすごかったのを覚えてます。当時の5連続敬遠を関係者へのインタビューで追ったノンフィクション。試合直後の明徳バッシングはすごかったのですが、勝負に徹するという戦術から見れば、馬渕監督の歴史に残る英断だったともいえます。一方、星稜の山下監督に関する章は厳しい見方で書かれてます。
関係ないですが、オーケストラ・アンサンブル金沢の応援団メンバーに石川県出身の松井秀喜選手の名前が連なってましたね、うれしいものです。


将棋名人血風録    奇人・変人・超人 (oneテーマ21)

将棋名人血風録 奇人・変人・超人 (oneテーマ21)

  • 作者: 加藤 一二三
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/05/10
  • メディア: 新書


今年は「将棋名人400年」の記念の年。加藤一二三九段は、実力制に移行してからの11人のすべての名人(著者本人を含めると12人)と対局したことがある唯一の棋士。通算対局数・通産負け数で歴代1位で、1950年代以降の将棋史を戦ってきた生き証人といえます。人となりやエピソード、思い出などを書き連ねたもの。何より、加藤先生ご自身の人となりやエピソードがすごいんですが…。
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武士道エイティーン 文庫化 [読書]

「武士道エイティーン」先日の2月10日、待望の文庫化されました。

前作から丁度1年おきのサイクルで文庫化されましたので(2010年、2011年、2012年の2月10日が初版)、ファンにとっては予定通りの文庫本発売、ということでしょう。

「武士道」シリーズ3部作、香織と早苗。青春を剣道にかける二人の少女の物語がいよいよ天王山を迎えます。福岡の強豪校へ転校した早苗と、剣道エリートの香織が、高校最後の夏、全国大会の団体戦で対決します。あとは、読んでのお楽しみです。

主役の2人の脇を固めるサイドストーリーが数多く入っているのが、「エイティーン」の特徴。早苗のお姉さんの緑子が主人公の話「バスと歩道と留守電メッセージ」、香織が通う道場の桐谷家の話「兄、桐谷隆明」など、「シックスティーン」「セブンティーン」を読んでる方には、より楽しめる内容になっているのではないでしょうか。

一気に読めちゃいますんで、シリーズ読んでない方は、ぜひ「武士道シックスティーン」から読んでみてはいかがでしょうか。解説の有川浩さんも絶賛です、私も続編読みたいですね。

武士道エイティーン (文春文庫)

武士道エイティーン (文春文庫)

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/02/10
  • メディア: 文庫



武士道シックスティーン (文春文庫)

武士道シックスティーン (文春文庫)

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: 文庫



武士道セブンティーン (文春文庫)

武士道セブンティーン (文春文庫)

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/02/10
  • メディア: 文庫



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富山から拡がる交通革命―ライトレールから北陸新幹線開業にむけて [読書]

富山の当地で注目の新書本を紹介。私の知る限りでも、北日本新聞の日曜書評やFMとやまの番組などでも紹介されてました。

富山から拡がる交通革命―ライトレールから北陸新幹線開業にむけて (交通新聞社新書)

富山から拡がる交通革命―ライトレールから北陸新幹線開業にむけて (交通新聞社新書)

  • 作者: 森口 将之
  • 出版社/メーカー: 交通新聞社
  • 発売日: 2011/12
  • メディア: 単行本



「地方の挑戦」 映画「RAILWAYS」の舞台で今、進められていることとは?

~帯にはこのように書かれてます。続いて、背表紙には次のように紹介されてます。

乗り物の側から見た移動でなく、人の側から、人と環境に配慮した移動。今、富山ではこうした考え方にもとづく、公共交通を軸としたまちづくりが着々と進められている。日本列島の一地方に過ぎないこの地で、世界的な潮流となっている先進的公共交通政策がなぜ、どのように可能になっているのか。本書は、地元富山の行政機関や多数の交通関係者に取材し、その秘密を解き明かす。富山の試みは、果たして例外なのだろうか。

交通新聞社というマニアックな出版元ですが、富山のまちづくりについて理解するには絶好の本です。著者が富山県外の方で、国内外の交通事情に明るい方なので、完全な地元の人だとかえって気づかない、客観的な目線で書かれてるのが特徴かも。

「北陸と北欧は似ている?」(p.p.28~31)
~自然条件は厳しいが、その中でじっくりと腰を据え、環境に見合った産業を着実に育て、派手ではないが豊かな生活を送っている。
「串団子」型まちづくり(p.p.57~61)
~公共交通軸を串、駅や停留所からの徒歩圏をお団子に例えた、「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」
「公設民営」「上下分離」(p.p.143~147)
~2007年に誕生した「地域公共交通活性化及び再生に関する法律」により、従来は認められていなかった軌道線の上下分離が可能になりました。
「上下分離にすれば、運行業者は線路を作ったり車両を買ったりという初期投資をしなくていいわけですから、財政的に楽になります。現在の富山地方鉄道が新規に軌道を造るのは難しいですし、新しい法律ができたので上下分離を選びました。この法律の制定を待っていたという言い方もできるでしょう。(以下略)」

この辺りが心に響いたキーワードでしょうか。ライトレールやセントラムの車輌や駅などを改めて見直しますと、トータルデザインの大切さを再認識しました。

最近のニュースでは、富山地方鉄道の旧レッドアロー号が改装され、九州新幹線などの鉄道デザインで有名な水戸岡鋭治さん(「プロフェッショナル」にも登場したのを見ました)が手がけたリニューアル車輌(観光列車「アルプスエキスプレス」)が登場しました。デザインを堪能するためにも、今度ぜひ一度乗ってみたいと思ってます。

富山地方鉄道ホームページ
http://www.chitetsu.co.jp/
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最近読んだ本 2011年11月 [読書]

読書の秋に入り、カフェなどで本を読みだしてます。最近読んだ本より。


間違いだらけのTPP 日本は食い物にされる (朝日新書)

間違いだらけのTPP 日本は食い物にされる (朝日新書)

  • 作者: 東谷 暁
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2011/05/13
  • メディア: 新書


いま話題のTPP関連の本は色々出てますので、単に農業問題だけでないことは何らかの本を読んで押さえておきたいものです。タイトルの通り、本書は反対派のもの。また、定期購読してる「日経ビジネス」でも推進の立場から特集が組まれてますね。


民法改正: 契約のルールが百年ぶりに変わる (ちくま新書)

民法改正: 契約のルールが百年ぶりに変わる (ちくま新書)

  • 作者: 内田 貴
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2011/10/05
  • メディア: 新書


学生時代に使ってた「内田民法」の内田先生の新書だったので、読みました。法は「解釈する」ものか「つくる」ものか、って考えさせられますね。ただ、ヒト・モノ・カネがグローバルに動く環境の中で、TPPにしても民法にしても、ルールづくりについて世界の動向は無視できないように思われます。


暴力団 (新潮新書)

暴力団 (新潮新書)

  • 作者: 溝口敦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/09/16
  • メディア: 新書


興味本位で買って読みました。基礎知識として読んでおいて損はないと思います。


個人美術館の愉しみ (光文社新書)

個人美術館の愉しみ (光文社新書)

  • 作者: 赤瀬川原平
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2011/10/18
  • メディア: 新書


美術館45館をカラーで紹介。自分が行ったことがあるのは三分の一ほど。結構行ってますね。今後の美術館めぐりの参考にしたいと思います。


ガリレオの苦悩 (文春文庫)

ガリレオの苦悩 (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/10/07
  • メディア: 文庫


いま文庫本のベストセラー。「ガリレオ」シリーズのファンなら要チェックですね。


スティーブ・ジョブズ 夢と命のメッセージ (知的生きかた文庫)

スティーブ・ジョブズ 夢と命のメッセージ (知的生きかた文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2011/11/08
  • メディア: 文庫


iPod、iPhoneユーザーですし、故スティーブ・ジョブズさんの残した言葉を文庫で読みたかったので。


拍手のルール - 秘伝クラシック鑑賞術 (2011-09-22T00:00:00.000)

拍手のルール - 秘伝クラシック鑑賞術 (2011-09-22T00:00:00.000)

  • 作者: 茂木 大輔
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2011/09/22
  • メディア: 文庫


「のだめ」の監修でも知られるオーボエ奏者、茂木さんの本は楽しく読ませてもらってますので。この本も最近文庫化されました。


宇宙は本当にひとつなのか (ブルーバックス)

宇宙は本当にひとつなのか (ブルーバックス)

  • 作者: 村山 斉
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/07/21
  • メディア: 新書


買って手元にあります。読書の秋だけに、こういう本も読んでみたいな…、と。

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ベイビーステップ14巻、15巻 [読書]

「ベイビーステップ」連載中のマガジン本誌では、エーちゃんがついに全国進出を決めました。この記事アップ時点での最新号、2011年の13号(小嶋陽菜が表紙)では、スラムダンクの山王戦ばりに台詞なしの絵だけで10数ページ展開という、画力のみで表現する斬新な手法も登場。全国を決めた大事な回だけに気合が入ってましたね。連載も3年経ち、コミックスも15巻まで発売。安定した人気も出てきてるみたいですね。

14巻は、神奈川ジュニアのファイナル、荒谷戦がいよいよ決着します。荒谷は、筋トレが趣味で、要所のポイントを決めるとうるさく雄たけびをあげるなど、主要登場人物の中でも際立った「肉食系」「野獣系」。勝木先生は荒谷を描くのが好きだそうで、最初の荒谷戦にしてもこの神奈川ファイナルの再戦にしても連載時には結構引っ張る感じだったんです。ただ、コミックスで一気に読んでしまうと長さが感じられない、よく描き込んでるな、と感心してしまいます。

連載本誌の丸尾対井出戦では、荒谷対岡田のコート外での代理戦争のような熱い口論があったりもして、キャラへの愛着が感じられます。14巻の番外編は大切な友人、影山と仲良くなるきっかけとなるエピソードを描いたもので、これも楽しめます。脇を固めるキャラも手を抜かずに描いてる辺りが、またいいんですね。

15巻では、関東ジュニアが始まります。表紙のなっちゃんは#135「永遠に続く時間」より。1回戦の試合前日に突然訪れるビーチのシーンです。コミックスでは番外の4コママンガと合わせて読むと、いっそう楽しめます…。#133「再戦」では、タクマとの再戦で、プロで優勝している絶好調のタクマ相手でもある程度通じるレベルになっていることから、エーちゃんの成長ぶりが描かれ、マスコミにもアピールしちゃってます。

#137「チェンジ オブ ペース」、エーちゃんの強さをテンポよく流しつつ描き切る回で、たたき台になってしまった矢河辺を相手に、緩急をつけた真骨頂の攻撃スタイルで、可哀相なほどコテンパンにやっちゃってます。そして、全国進出をかけた関東ジュニア2回戦で第5シード「メンタル井出」との序盤戦に入っていきます。次回の16巻は分量的にはオール井出戦ですね。抜群の集中力、自分の「ゾーン」に入り込んでいく様子にも注目です。

ベイビーステップ(14) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(14) (少年マガジンコミックス)

  • 作者: 勝木 光
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/10/15
  • メディア: コミック



ベイビーステップ(15) (少年マガジンコミックス)

ベイビーステップ(15) (少年マガジンコミックス)

  • 作者: 勝木 光
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/01/17
  • メディア: コミック



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「ピアノの森」19巻 [読書]

「ピアノの森」はモーニングで連載中、19巻はショパンコンクール2次審査最終日、連載ではファイナルに突入。そして19巻では、主人公のカイがステージに登場します。

ピアノの森(19) (モーニングKC)

ピアノの森(19) (モーニングKC)

  • 作者: 一色 まこと
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/11/22
  • メディア: コミック


第170話「“世界へ”の約束」から、第171話「カーテンコール」がいいですね。
カイの先生、阿字野壮介の台詞が胸に響きます。

「だから約束して欲しい!」
「カイにしか弾けない音を必ず世界中に響かせると!」

会場で…
カイのピアノを聴かせることができれば…

「これは私の野望です!」

私はカイの足枷をすっかり外しアイツを自由にはばたかせたい!
そのためなら私は何だってやる!
点数や順位などその後のことなのです

第175話「ファイリスト」では、会場の子供たちが「イチノセ」「イチノセ」と正直に口にするあたりでは、果たせるかな、野望がある意味達成されたわけですね。そして、12名のファイリストに残りました。

クラシック音楽の実世界でも、ベルリン・フィルの正式コンマスになった樫本大進さんやジュネーブのピアノコンクールで優勝した「広島ののだめ」萩原麻未さんなどが一般ニュースで取り上げられるなど、日本人音楽家がヨーロッパなどで活躍してますが、こちらの連載も楽しみです。
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