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智弁和歌山・秋の国体 高校野球の木製バット論争 [日記雑感]

スポーツ関連では、ラグビーワールドカップが盛り上がってますが、先日、智弁和歌山高校関連のニュースがあったので。秋の国体で智弁和歌山対星稜高校戦で両校合意で金属バットから木製バットに変えて試合を行った、という話。プロ出身の中谷監督の発案で実現したとのこと。試合自体は、夏の甲子園の雪辱を晴らし、智弁和歌山が星稜高校に勝った(次の2回戦で仙台育英に敗れる)のですが、両校ともヒットは出たものの、長打が少なく単打が増えたなど、木製バットらしい結果になり、高校卒業を控える3年生の選手にとっては貴重な体験だったと考えられます。

木製バットへの変更という問題提起がなされる背景は、主に以下の3点でしょうか。
1.「打高投低」の是正
2.高校卒業後の野球キャリア(プロなど)の観点
3.国際試合への対応

このタイミングでの木製バットの話は、夏の甲子園後に行われた、U18の侍ジャパン国際試合の結果があったのも一因ではないかと思われます。プロ野球はもちろんですが、U18の国際試合でも木製バットが使われます。U18で日本が勝てなかった原因として、夏の甲子園との日程的な問題からベストメンバーといい難い(履正社の選手が選出されていないなど)、という指摘もありますが、金属バットで慣れた選手が木製バットへ対応するのが大変だということも挙げられます。

「打高投低」の一例として、1番打者がノーアウトランナー1塁で出塁した場面で、2番打者が送りバントをするケースが減り、ヒッティングが増えるなど、1番から9番までどの打者もフルスイングの強打で望むようになったこと。昨年の金足農業や広島商などバントを活用した高校は全体では大きく減っているようで、かつての池田高校のような強打を目指すようになりました。

木製バットにはデメリットもあります。木製バットは折れやすく、コストがかかること。木製バットは芯に当たらないとボールはしっかり飛んでくれず、芯を外すと折れてしまうことが多く、多くの木製バットを用意しないと活動・試合が出来ないのですね。これがかつて金属バットを導入した背景の一つでしょうから、比較的予算がある私立高校ならともかく、資金面での手当てがないまま金属バットが木製バットに変更されると、野球部が存続できない高校が増え、野球離れに一層拍車がかかってしまう可能性が考えられることです。

私は、しびれる投手戦の試合は結構好きなので、木製バットの高校野球を見てみたいのですが、バットメーカーの協力や高野連ほか関係者の資金的・物品的な補助がないと、難しいかと思われるので、今回の秋の国体での木製バットは問題提起としては注目されましたが、実際にルール変更となると、かなりハードルが高いのかな、と感じております。

智弁和歌山については、イチローとジョックロック、草野球のニュースもあり面白いのですが、機会があればまた記事にできたらと思います。
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